フルジルコニアブリッジとレジン前装ブリッジのサンプル

取引先の歯科医院様へブリッジのサンプル２点を納入しました。

左が４・６番が支台歯、５番がポンティックのフルジルコニアブリッジ、右が同じ部位でチタンによるレジン前装冠です。支台歯には着脱できるようユーティリティを塗布し、患者様にもブリッジを手に取ってご覧いただけるようになっています。

チタン製のレジン前装ブリッジの特徴として、軽量、低アレルギー、金属部分の強度、調整のしやすさなどが挙げられます。

フルジルコニアブリッジの特徴は、審美性の高さ、高滑沢性、高精度、低アレルギーなどが挙げられます。

二つを製作して比べると、ジルコニアの美しさが際立って見えることが印象的です。また、レジン前装は、着色や剥離の心配だけでなく、金属との境目やレジンに細菌が付着しやすい構造になっている点が技工士視点では気になるところです。

診療中に、患者様がこのサンプルを手に取り、歯科の先生に説明を受ける時には、ご自分の歯を失ってしまった不安や失望を抱えてユニットにお座りであることを想像します。また、近年の様々な材料の登場により、選択肢が広がったことは良い面もありますが専門家ではない患者様にとって分かりにくくなったことは否めません。デジタル技工により、同じ部位・同じ歯牙を別材料でブリッジを製作することがとても容易になりました。患者様が「百聞は一見に如かず」の言葉通り実際に手に取って見ることで少しでも不安な気持ちが軽くなることを願います。