バイトアップ要望のロングスパンブリッジの症例です。
支台歯形成はなしで、バイトアップができないか、まずはテックでという先生のご指示があり、デザインを開始しました。上下左右の臼歯部に義歯が入っていましたが、上顎のみ継続使用し、その上顎に合わせて下顎の7から7番のロングスパンをPMMAで設計・製作します。上の写真では上下顎が咬合していませんが、口腔内スキャナーでの印象時にはシリコンで下顎を安定させた上でバイトスキャンをしていただいています。
このようなケースの場合、挿入方向が一定ではないためマージンの設定が難しいのですが、アンダーカットや舌感を考慮しつつ決定していきます。
設計が終了したロングスパンブリッジの咬合面観。
これまでの手作業で作っていた技工では、職人技であってもほぼ間違いなく支台クラウン内外面の調整に大変な労力を費やし、それでもなおセット時の調整に先生のお手間をかけさせていました。口腔内スキャナーでの補綴物製作ではそのような調整時間は最低限となりました。ロングスパンのブリッジであってもほぼ調整なしでの装着が可能となっております。